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ストリート写真映画上映会

ストリート写真家ゴドリスをゲスト進行役に迎えた映画上映会が先日行われました。

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「An Evening with David Godlis」というこのプログラム、ニューヨークにあるインディペンデント映画や海外作品を主に取り扱う映画会社が、昨年秋に発売されたゴドリスの写真集「Godlis Street」に触発され今回の進行役にゴドリスを抜擢、ゴドリス本人がストリート写真にちなんだドキュメンタリー映画2本を選出、自身が主役の短編「Shot in the Dark」と共に、昨今の情勢を踏まえオンデマンド上映という形で配信しました。

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一本目の「Shot in the Dark」は以前にもご紹介した通り、ゴドリスの写真集「HISTORY IS MADE AT NIGHT」にも収められた70年代ニューヨークパンク全盛期 のミュージシャンやライブハウスの写真を如何にしてゴドリスが撮影するに至ったか、というドキュメンタリー的内容の短編映画。当時ゴドリスが撮影したミュージシャンや観客、風景などの写真を使用し、クロスター兄弟が得意とするパンク的手作り感あふれる手法で大胆に加工、そして「アニメ化」した作品。

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2本目の「Pleasures of Urban Decay」は現代アメリカン・コミックの最高傑作と言われる「ジュリアス・クニップル、街を行く」とその作者で漫画家ベン・カッチャーを紹介する短編。建築写真家クニップルが街の奇妙な風景や人々を撮影する、という設定が、今回のストリート写真家という題材とその世界観にリンクしています。カッチャ―の本は日本でも翻訳版が手に入りますのでこの機会にぜひ。

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そして3本目の「Garry Winogrand: All Things Are Photographable」はゴドリスの師匠・恩師でもあるストリート写真家、ゲリー・ウィノグランドの生涯を追ったドキュメンタリー映画。ウィノグランドに関してここでは説明しきれませんが、ゴドリスのちょっと前のインタビューにはこんなエピソードが紹介されていました:
「ウィノグランドが教える授業を受けていた若き日のゴドリスは、撮り続けて膨大な数になった写真を手に「何が良いストリート写真なのか?」と日々悩んでいました。試しに50枚の写真を手にどの写真が良いのか悪いのか、を彼に尋ねてみたところ、彼はその中から2枚だけ選んでみせた、、、今日のゴドリスのストリート写真の基礎はそこから積み上げられた」
このエピソードだけでも興味深いですね!!

プログラム中ではホスト役のゴドリス自らがスライドショー・トークショーもしたとのことです、面白そう!
どの作品も興味深い内容、、、ですが、残念ながらこのサイトでのオンライン上映は米国内のみとなっていたので日本からの視聴は不可でした。
もしもこれらの作品を今後ネット映画サイト等で見かけたらぜひご覧ください!